BoneCare+ — バラバラのExcel管理から、チームで見る一つの記録へ。骨密度継続管理システム
骨密度の結果は技師のExcel、薬の変更は医師のカルテ、次の予約は受付のノート。記録は残っているのに、チーム全員で同じものを見られない。骨粗鬆症の管理でよく起きているのは、この状態です。
BoneCare+(ボーンケアプラス)は、骨密度検査の結果・薬剤の変更・次回の検査予定までをひとりの患者さんの画面にまとめ、そのまま患者さんに見せて説明できる、整形外科クリニック向けの骨密度継続管理システムです。院内のPC1台で動き、外部にデータを送りません。すでに実運用中の施設では、患者の83.4%が「レポートは分かりやすい」と回答しています(n=319)。
開発しているのは、骨密度検査の現場に立つ診療放射線技師です。

※ この記事に掲載している画面の患者名・患者番号・生年月日・測定値は、すべて架空のサンプルです。実在の患者さんの情報ではありません。
BoneCare+ とは
骨密度検査(DXA)の結果を蓄積し、患者さんへの説明・次回検査の管理・継続率の把握までをひとつにまとめたシステムです。
電子カルテを置き換えるものではなく、骨粗鬆症の管理だけに特化して上に乗せる位置づけです。導入しても、いまお使いのカルテ・レセコンはそのままで構いません。
- 対象:整形外科クリニック・骨粗鬆症外来
- 使う人:医師・診療放射線技師・看護師 ほか、院内の医療従事者
- 動作:院内のWindows PC 1台(院内LANで複数PCからの利用も可)
こんな困りごとはありませんか
- 骨密度の結果は技師のExcel、次回の予約は受付のノート、治療方針は医師のカルテ。同じ患者さんの情報が部門ごとにバラバラに置かれている
- その表を作った人にしか中身が分からない。担当者が休むと止まる
- 患者さんが来院したとき、「前回どうだったか」「次はいつ来るはずだったか」が一目で揃わない
- 骨密度の結果を紙の数値だけで説明していて、患者さんにピンと来ていない
- 装置付属のソフトでは、他院で撮ったデータや古い装置のデータが並べられない
- 予定日を過ぎても来院がない方に、誰も気づけていない
- 令和8年度の改定(骨塩定量検査が原則 年1回へ)で、検査と中間検査の回し方を組み直したい
Excelの「個人管理」から、チームで見る一つの記録へ
多くの施設で起きているのは「システムがない」ことではありません。情報がバラバラにあることです。
骨密度の数値は技師のExcel。薬の変更は医師のカルテ。次回の予約は受付のノート。患者さんに何を説明したかは看護師の手元。どれも記録としては残っています。それでも、ひとつの場所でチーム全員が同じものを見られない。結果として「この患者さんが今どうなっているか」を把握しているのは、その担当者ひとりになってしまいます。
BoneCare+ は、そこを1本にまとめます。ひとりの患者さんの画面に、
- 測定値(大腿骨・腰椎・L1〜L4)と、その推移
- 薬剤変更の履歴と、変更した理由
- 骨折歴・治療中の病気・FRAX
- レントゲン・採血の実施記録
- 次回の検査予定、予定日を過ぎていないか
- スタッフが書いたメモ
が同じ並びで載ります。誰が開いても同じものが見えるので、「前回どうだったか」を聞いて回る必要がありません。担当者が休んでも、外来は止まりません。
職種ごとの使いどころ
| 職種 | BoneCare+ で見るもの |
|---|---|
| 医師 | 椎体別の推移、薬剤変更の前後、骨折歴・合併症。説明にそのまま使えるレポート |
| 診療放射線技師 | 測定値の入力(または装置ファイルからの取込)、過去の測定との比較 |
| 看護師 | 患者説明用のレポート、治療中の病気・服薬状況、患者メモ |
| 理学療法士 | 骨密度の推移を見ながらのリハビリ介入の要否チェック、介入区分の一覧 |
| 受付 | 当日の予定、次回検査の予定、来院が途切れている方の一覧 |
権限は 管理者/スタッフ/閲覧のみ の3段階です。見るだけの方には見るだけの権限で渡せるので、必要な人に必要な範囲だけ開けます。
同じことは、ほかの記録でも起きています。たとえばお薬の次回予定が、処置室の紙のカレンダーにだけ書かれているといったように。その場所に行かないと分からない予定を、順に画面へ移していく——それがBoneCare+の進め方です。
できること
① 患者さんに見せられる検査レポート(A4 1枚)
検査結果・推移グラフ・治療中の病気・骨折歴などを、A4横1枚にまとめて印刷できます。そのまま患者さんにお渡しできる体裁です。

② 椎体ごと(L1〜L4)の推移まで見える
腰椎の「総合値」だけでなく、L1・L2・L3・L4 を1本ずつグラフに重ねて表示します。平均に埋もれてしまう椎体単位の変化がそのまま見えます。圧迫骨折のある椎体を除外した平均値の計算にも対応しています。



③ 薬剤の変更と結果を並べて説明できる
「この薬に変えてから」の前後が、レポートの同じ表の中に時系列で並びます。説明の流れがそのまま1枚に収まります。

④ 装置に依存しない
値は手入力でも取り込めます(PACS不要)。そのため、装置を入れ替えた前後のデータ、他院で撮った検査も、同じグラフに並べられます。
DXA装置のエクスポートファイルからの自動取込にも対応しています(現在 GE Lunar/enCORE 形式に対応。他メーカーは順次対応)。取込前に「何人増えて何件入るか」を確認する画面があり、患者番号の重複や生年月日の食い違いは取り込まずに一覧で報告します。

⑤ 次回検査の予定管理・未受診者の把握
- 測定を保存すると、施設ごとの間隔設定にしたがって次回の予定が自動で作られます
- カレンダーに、骨密度・レントゲン・採血の種別つきで予定と実績が並びます
- 予定日を過ぎても来院がない方は未受診者一覧に上がります
- 年別・月別の継続率を集計できます
※ 予約カレンダー・未受診者管理・継続率統計は上位プランの機能です。

⑥ 二次性骨折予防継続管理料・令和8年度改定に対応
管理料のレベルと開始日を患者ごとに記録でき、算定区分(原則年1回/4ヶ月に1回の例外対象)も患者ごとに管理します。中間検査(レントゲン・採血)の内容は施設ごとに設定でき、「中間検査はしない」運用にも合わせられます。
⑦ データは自由に取り出せる
患者ごと・期間ごとに CSV/JSON で出力できます。施設をまたぐデータの受け渡しや、Excelでの確認に使えます。データを人質にしません。
⑧ リハビリ介入チェック(理学療法士向け)実証試験中
骨粗鬆症の患者さんに、リハビリの介入が要るかどうかを見ていく作業そのものを支える機能です。実証施設の理学療法士のご要望から生まれ、いま実証施設で導入の準備をしています(くわしくは後述)。
- 患者ごとに 経過観察/介入(物療)/要介入(リハビリ実施) の区分を付けられます
- 付けた区分は、予約カレンダーの患者カードに色つきのチェックで出ます。予定・実施済み・未受診に関係なく出るので、「誰をもう見て、誰をまだ見ていないか」が一目で分かります
- カレンダーを「介入チェックモード」に切り替えると、患者カードを押したその場で骨密度の推移グラフつきのウィンドウが開きます。区分と判断理由を記録して「保存して次の人へ」。画面を行き来せずに、40人を続けて見ていけます
- 判断理由(骨密度の低下・診断区分の悪化・疼痛・転倒リスク・歩行の不安定・骨折歴・本人の希望・医師の指示)は選択式で残るので、あとから「要介入にした方にはどの理由が多かったか」を振り返れます
- 介入一覧では、区分ごとの人数と、区分を付けたあとに診断区分が悪化した方を絞り込めます。印刷もできます
- 誰が・いつ・どの区分にしたかの履歴が残ります
あわせて、運動器機能評価(開眼片脚起立・3m TUG・日常生活自立度)から運動器不安定症の判定(運動器リハビリテーション料の算定対象にあたるか)を行う機能もあります。
※ リハビリ関連は追加モジュールで、現在は実証施設で実証試験中です(2026年9月時点)。ご関心のある施設さまはお問い合わせください。
※ 既存の使い方は変えていません。チェックモードはカレンダー上のトグルで切り替える方式で、使わない職員の方にはこれまでと同じカレンダーのままです。

実運用施設での評価
機能の説明だけでなく、すでに使われている現場の数字があります。導入施設で実施したアンケートの結果です。
患者アンケート(n=319)
| 設問 | 結果 |
|---|---|
| レポートは分かりやすい | 83.4% |
| レポートを見て治療に意欲的になれた | 81.2% |
| 次回の結果が楽しみ | 78.4% |
前回調査にも回答した143名(追跡群)では、「分かりやすさ」が 83.2% → 84.6%、「次回が楽しみ」が 79.7% → 80.4% と上昇しました。2回目の患者さんほど評価が上がるのが、BoneCare+のレポートの特徴です。
導入施設スタッフ調査(n=9)
主要3機能すべてで、満足度(やや満足+大変満足)89%。
| 機能 | 満足度 |
|---|---|
| 予約カレンダー | 89%(8/9) |
| 患者向けレポート(部位別比較) | 89%(8/9) |
| 推移グラフ | 89%(8/9) |
スタッフの声
患者向けレポートについて
各部位ごとに比較されており分かりやすい
過去の数値と比較できるため治療のモチベーションに繋がり良い
薬剤の使用開始、変更がわかるので良い
患者さんの治療に対する意欲に繋がる
推移グラフについて
視覚化による確認時短が可能
時系列結果が分かるので紹介先Drもわかりやすい
他院紹介時の簡略化が可能
過去データ、治療中の病気記載もあり今後の治療について考えやすい
予約カレンダーについて
当日予定が一目でわかるので業務効率が良くなった
来院の見通しが立てられるので助かる
※ 患者アンケート n=319(導入施設にて実施)/スタッフ調査 n=9(導入施設スタッフ)。スタッフ調査は小標本です。コメントは掲載許諾を得て掲載しています。
機能の一覧と画面例をまとめた資料(PDF)をご用意しています。院内でのご検討・回覧にお使いください。
大手の完成品ではなく、現場が欲しいものを
BoneCare+ を作っているのは、診療放射線技師です。普段は医療現場で検査に立ちながら、医療現場向けのソフトウェアを開発しています。
だから、ご要望を仕様に翻訳する手間がありません。「片側しか撮らないことがある」「採血だけ別の日に来る」——それがどういう場面の話で、なぜ困るのかが、説明していただかなくても分かります。大きな会社のシステムで起きがちな、現場の話が開発に届くまでに形を変えてしまうということが起きません。
BoneCare+ は、大きな会社が作った「出来上がったシステム」ではありません。実際の現場で毎日使われながら、現場から出た「こうしてほしい」を反映して育ててきたシステムです。これまでに、こんな声をそのまま形にしてきました。
| 現場から出た声 | どう直したか |
|---|---|
| 「片側しか撮らないこともあるのに、両側の入力を求められると困る」 | 部位ごとの入力必須をやめ、撮った部位だけ入れれば済むようにしました。レポートも、撮っていない側の行は出しません |
| 「骨密度で来た日に、レントゲンと採血も一緒に済ませている」 | 予定と実績の突き合わせを、実際の来院のしかたに合わせて作り直しました |
| 「うちは中間検査をしない。骨密度を年1回だけ」 | 中間検査の内容を施設ごとに選べるようにしました(「行わない」設定もできます) |
| 「60分で強制ログアウトされると、診療の合間に何度も入り直すことになる」 | 自動ログアウトをやめ、画面ロック+パスワード再入力に変更。入力途中の内容はそのまま残ります |
| 「装置から取り込んだ値で、既存のデータが黙って上書きされるのが怖い」 | 値が違う場合は取り込まず、両方を画面に出して人が判断する形にしました |
大きなシステムは、要望を出しても次の改定まで動かないことがあります。BoneCare+ は少人数で作っているぶん、言われてから直るまでが早い。いただいたご要望は、次の更新で反映することを目指しています。
月額を「使用料」ではなく保守・更新契約としているのは、この「直し続ける」ためです。法改正への追従も、機能の改良も、ここに含まれています。
直近の例:理学療法士の「これが欲しい」を、そのまま機能にしました
2026年9月、実証施設の理学療法士から相談を受けました。
予約カレンダーに載っている患者さんを、予定・実施済み・未受診に関係なく一人ずつ開いて、リハビリの介入が要るかを見ている。見ていくうちに、誰をもう見て、誰をまだ見ていないか分からなくなる。
ここで「リハビリの予約カレンダーを作りましょう」と答えるのは簡単です。でも、よく聞くと欲しいものはそれではありませんでした。必要だったのは「見た/見ていない」の目印です。新しい画面は作らず、いまお使いの予約カレンダーに印を足す形にしました。
さらに、当時の作業はこうでした。
カレンダー → 患者詳細 → 推移グラフ → 戻る → 戻る → カレンダー
1人あたり画面の行き来が4〜5回。40人なら160〜200回。印を付けられるようにするだけでは、この往復は1回も減りません。そこで、カレンダー上で骨密度の推移グラフを見ながらその場で記録し、「保存して次の人へ」と進めるモードを一緒に作りました。
ご相談をいただいてから、動く形になるまで数日です。理学療法士の方から「ぜひお願いします」と言っていただいた機能が、その週のうちに画面になりました。いまは実証施設に入れる準備を進めています。
こうやって、現場から出た「これが欲しい」を順に足していきます。次は、あなたの施設の番かもしれません。
BoneCare+ の考え方
クラウドにしない ― 外部通信ゼロ
BoneCare+ は院内のPCだけで完結します。患者データがインターネットに出ることはありません。出荷時の状態で、外部への通信を一切行わない設計です。
「クラウドは怖い」という理由だけではありません。院外にデータを預けないことで、3省2ガイドラインをはじめとする外部委託の管理責任が発生しないという、運用上の利点があります。
止めても使い続けられる
契約を止めた場合も、その時点のバージョンをそのままお使いいただけます(以後の更新と法改正対応は止まります)。
診断はしません
BoneCare+ が行うのは、記録・可視化・説明の支援です。YAM値から「正常/骨量減少/骨粗鬆症」の区分を機械的に表示しますが、治療方針の提案は行いません。判断は先生方のものです。
使用感・運用まわり
- 日本語入力に合わせた作り:カナ欄はひらがなで打てば自動でカタカナに、日付は「19880205」と8桁で打てば「1988/02/05」に変換されます。Enterキーで次の欄へ送れます
- 画面ロック:60分操作がないと画面にロックがかかります(自動ログアウトはしません。パスワードを入れれば入力途中の画面にそのまま戻れます)
- 権限:管理者/スタッフ/閲覧のみ の3段階
- バックアップ:毎日自動で取得。更新の直前にも自動で取得します
- 印刷:レポート・カレンダーはA4に最適化済み
導入について
| 動作環境 | Windows 10/11(院内PC 1台。院内LANで複数PCからの利用も可) |
| インストール | インストーラをお送りします。Python等の事前準備は不要(導入時は遠隔または訪問で立ち会います) |
| データ移行 | 既存データ(Excel・旧システム等)からの移行に対応 |
| 導入形態 | 遠隔導入/訪問導入 |
| プラン | コア版(骨密度管理・患者向けレポート・推移グラフ・薬剤変更管理・データ入出力)/フル版(コア版+予約カレンダー・未受診者管理・継続率統計) |
| 追加モジュール | 運動器評価・運動器不安定症の判定・リハビリ介入チェック(コア版/フル版とは別のモジュール。実証施設で導入準備中) |
料金・導入スケジュールは、施設の規模や移行データの量によって変わります。お問い合わせいただければ、お見積りをお出しします。月額は「使用料」ではなく保守・更新契約です。診療報酬は2年ごとに改定されるため、令和8年度の改定のような算定要件の変更に継続して追従し、現場のご要望による改良もこの中に含まれます。
これから
BoneCare+ は骨密度管理を入口に、骨粗鬆症リエゾンサービス(OLS)に必要な情報を、このアプリだけで把握できる方向に育てていきます。多職種がひとりの患者さんを同じ画面で見られる範囲を、少しずつ広げていくということです。
- 運動療法・リハビリ介入(運動器機能評価・運動器不安定症の判定・リハビリ介入チェック)… 追加モジュール。実証施設で導入準備中
- お薬の次回予定の共有(検討中)… 注射のお薬などは「次はいつ」の管理が要りますが、その予定が処置室の紙のカレンダーにだけ書かれていることがあります。書いた方にしか分からない状態です。検査の予定と同じように誰でも同じ画面で確認できるようにすることを考えています
- 採血データ(骨代謝マーカー等)の取り込み
- 栄養管理
※ 採血・栄養・API連携は順次の予定です。現在ご提供しているのは骨密度管理のコア機能で、リハビリ関連は実証施設で導入準備中です。
お問い合わせ・デモのお申し込み
まずは資料をご覧ください。機能の一覧と画面例をまとめたPDFをご用意しています。デモをご希望の方、既存データからの移行をご相談されたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。オンラインでの画面デモ(30分程度)、お見積りを承っています。「こうだったら使いやすいのに」というご要望も、あわせてお聞かせください。